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第136話 おいどんも活躍したのにの ~シータサイド~

Penulis: 光命
last update Terakhir Diperbarui: 2025-12-06 17:42:44

ゾルダ様も人使いが荒いというかなんと言うかの……

おいどんも頑張ってあのラファエルとクラウディアを追い詰めて捕まえたのにの。

すぐに転移魔法使えとおっしゃる。

少しぐらいはおいどんを気づかってくれてもいいのにな。

心の中でそんなことを考えていたら、坊ちゃんがおいどんの方へと近づいてきた。

「シータ、ごめん。

 一緒に戦うはずが、途中からあの二人任せっきりになっちゃって」

「いや、お気遣いなく。

 もともと一人で相手するはずだったからの」

「ゾルダも弟のことが気になるんでしょ?

 せっかくラファエルとクラウディアを捕まえたシータに、さらに無理言って」

坊ちゃんはおいどんのことを気づかってくれておるのかの。

それともおいどんに顔に出ておったかの。

そうであれば気をつけないといけないの。

「ゾルダ様はいつも通りだとは思いますがの。

 それでも坊ちゃんだけにでも気づかってもらえたのは嬉しいですの。

 ところで……おいどんの戦いぶりはどうだったですかの?」

「ごめん、こっちもいろいろとあったので、しっかりと見ていなかった」

「ならば、おいどんがどうやってラファエルとクラウディアを捕らえたかをお聞かせしましょう」

おいどんは見ていなかった坊ちゃんのために二人との戦いを振り返り始めた――

『ゼド様は私たちに何をお渡しになったのですか……』

『あれー?

 またおばさんが増えたじゃん

 ウケるー』

ラファエルとクラウディアはどうやらあの仕掛けを知らなかったようですの。

おいどんたちも封印されていたのであれば、ヒルダ様も当然こうなっているのはわかるがの……

『おい、お前らはこのことは知らなかったのかの?』

『知る訳ねーじゃん。

 ゼド様が勇者に渡せっていうから持ってきただけだって』

『何かしらゼド様が考えていらっしゃることは分かっておりましたが……』

どうやら策があるというぐらいの事しか知らなかったようですの。

しかし、あのヒルダ様の様子は少し違う感じがするの。

ゼド坊ちゃんが何か考えていると言うのであれば、何もないってことはなさそうですの。

ヒルダ様と坊ちゃんの心配をしていたおいどんに対してラファエルは

『余裕ですね。

 今は私とクラウディアの相手をしているはずですよ』

と言い、連続で火炎魔法を唱えてきた。

『余裕ではないがの。

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